新人(Z世代)のための公開ベンチャー企業講座 (塾)のご案内

小門裕幸(kokado hiroyuki)

  法政大学名誉教授(JCIFシニアアドバイザー)

若者(Z世代)のための公開ベンチャー塾

-衰退途上国となってしまった日本の若者の未来を考える会です。


○小門 裕幸 教授○

 小門裕幸教授は、1998年にエクステンションカレッジ長として法政大学に着任され、その後2003年に本学部が創設された時期から今日まで15年間にわたって、学部での教育やご専門の研究に貢献いただきました。また、本学大学院政策創造研究科においても教鞭をとられるなど、学部を超えて幅広くご尽力をいただきました。

 小門先生は、大学をご卒業後、日本開発銀行(現日本政策投資銀行)において、国際金融をはじめ、経済調査、企業分析・融資業務や、まちづくり・地域振興、ベンチャー企業の支援など、幅広い分野にかかわる仕事に携わられました。ご専門はベンチャー企業論、地域経営論で、現場に根ざした課題意識が、学生の教育に色濃く反映されておられます。特に国際的な視点、ベンチャースピリットの重要性を繰り返し学生に伝えてこられ、先生の熱い思いに心を動かされた多くの学生が、ベンチャースピリットをもって学部から社会に巣立っていきました。

 日本で「キャリアデザイン」を冠する学部は現在時点で唯一本学部のみで、「キャリアデザイン学」を既存の学問との関係でどのように位置づけるのかは、小門裕幸教授のご退職にあたって 私たち学部教員にとって大きな挑戦ですが、近年の先生の研究のご関心は、まさに「キャリアデザイン学の体系化」という点にありました。キャリア研究は、労働市場が流動化しており、個人がキャリアを切り拓くことが重視されるアメリカで発展した理論が多いのですが、そうしたキャリア研究の蓄積の多いアメリカでのご経験を踏まえて、日米の文化・経済システム・経営風土の比較研究をベースに、日本におけるキャリアデザイン学の構築に向けて精力的にご研究をされておられます。キャリアデザイン学の必要性を常に意識して体外的な発信をしていただくと同時に、本学部の今後につながる課題提起も折に触れてしていただきました。

 キャリアデザインで自己変革することが社会変革につながるという先生のご主張、さらにキャリアデザインの行動原理としてアントレプレナーシップやシティズンシップを重視するお考え(詳細は、ご著書の『アントレプレナーシップとシティズンシップ(キャリアデザイン選書)』(法政大学出版局))は、自律的なキャリアデザインが求められる最近の日本社会の状況の中でより重要性を増していくものと考えております。キャリアデザインに必要な行動原理は、先生が学生に向き合う教育活動においてもその重要性を学生に力説されてこられました。

 ゼミ活動では学生にビジネスコンテストに挑戦させるなど、学生の自主性、自律性の涵養に努めていただきました。また、本学部における特徴的なカリキュラムである「体験型授業(インターンシップ)」をご担当いただくなど、学生が職場経験を通じた学びを深めるインターンシップに精力的に取り組んでいただきました。

 キャリアデザイン学部 学部長 武石恵美子

        (キャリアデザイン学部紀要小門裕幸退官記念号 2018/3より)





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